ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「バクラウ 地図から消された村」クレベール・メンドンサ・フィリオ

稀に「なんだこれ!?」という映画に出会う。そういう作品は大抵、これまで自分が観てきた映画とは、まったく異なる文法で作られている。冒頭からカルトの匂いをプンプンと匂わせている本作はやがて、勢いをどんどん増して狂いだし、謎の飛行物体が出現、なぜか人々は殺し合いをはじめ、気がつけば、村に死体が積み上がっていた。搾取、格差、暴力、貧困、分断、裏切り・・・。この奇妙な寓話に漂っているのは、現代の闇ともいえる、そんなヒリヒリとした空気感だった。

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映画『バクラウ 地図から消された村』公式サイト|11月28日(土)公開