Editor's Record

観たモノ、読んだモノ、聴いたモノ。好きなモノの記録。

「ハニーボーイ」アルマ・ハレル

母親が麻薬中毒者、父親がアルコール依存、という映画を3本立て続けに観る。とても胸を締めつけられたのは、いずれの子供も、最後まで親を見捨てなかったことだ。親は子を持つかどうかを選べるが子は親を選べない。子供のやさしさに甘えてはならない。毒親の「歪み」を全身で受け止めるのは、まずは目の前にいる子供であることを、すべての親が自らを何度も戒める必要がある。

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映画『ハニーボーイ』 公式サイト

「酔うと化け物になる父がつらい」片桐健滋

誰もがもやもやした気持ちを抱えながら生きている。それを教えてくれたのは映画だ。自分のほんとの気持ちなんてわかるわけもなく、なんとなく気がついたとき、大抵の場合、伝えるべき相手はもういない。憎しみなのか、愛情なのか、もやもやした気持ちが、愛おしくて、切なかった。

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映画『酔うと化け物になる父がつらい』公式サイト|2020年3月6日(金)全国公開

「コロンバス」コゴナダ

好きなものを語るひとが好きだ。好きなものを語るとき、そのひとは、いちばんそのひとらしい顔をしている。モダニズム建築の宝庫として知られるインディアナ州コロンバス。建築を巡り、建築を語ることで、徐々に解されていく屈折した心。建築っていいな。ミル・レース・パーク、旧アーウィン・ユニオン銀行、ファースト・クリスチャン教会・・・。そこに込められているのは、祈りにも似た「切なる願い」なんだ。

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映画『コロンバス』オフィシャルサイト

「レ・ミゼラブル」ラジ・リ

権力をもった人間が絶対に失ってはならないものは想像力だ。想像力を失った人間は、警察だろうが、政治家だろうが、ギャングだろうが、同じ穴の狢だ。抑圧され、虐げられた者たちの怒りが爆発するラスト30分。サイレントマジョリティの声なき声に耳を傾けよ。大衆の狂気を覚醒させる鬱憤は、昨日も、今日も、明日も、この世界のどこかで蓄積されている。そんな現実をこの映画は突きつけてくる。

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映画「レ・ミゼラブル」公式サイト 2020年2/28公開

「幸せへのまわり道」マリエル・ヘラー

誰からも愛されるということは、誰よりも孤独であるということに等しい。ともすると、聖人君主として崇められるだけの国民的英雄の内面、優しさや穏やかさの中にある気高さ、寂しさを、トム・ハンクスが見事に表現している。名優は一瞬にして見る者を物語の中へ引きずり込んで離さない。いつも「やっぱりスゴイ」と思わせるということは、彼は常に「超えて」いるということにほかならない。

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映画『幸せへのまわり道』 | オフィシャルサイト| ソニー・ピクチャーズ |11.25(水)デジタル先行配信 / 12.23(水)ブルーレイ&DVD発売