ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「どですかでん」黒澤明

黒澤明の第24作。公開から1年後に自殺未遂を起こす彼の鬱屈とした感情がどろどろと渦巻いている。全編にわたり感じるのは、自分を取り繕い、口ばっかりで、責任から逃れる人間への憤りと諦め。60歳にしてこのやりたい放題! 「赤ひげ」から一転、「すべての映画で一番好き」と語る宮藤官九郎が力説する通り、この映画の黒澤明はかなりパンクだ。