ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「スパイの妻」黒沢清

黒沢監督が本作について「作る側の歴史に対する良識が隅々に渡って問われる」と語ったように、全編に緊張感が漲る稀有な映画。徐々に正気を失い、狂っていく世の中に対抗するには、自分たちもまた狂わねばならなかった1940年代前半の日本の空気が心底怖ろしい。愛にしろ、正義にしろ、「貫く」とはこんなにも過酷で、残酷なものなのかと思い知らされる。

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映画『スパイの妻』10.16(金)公開