ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「エレナの惑い」アンドレイ・ズビャギンツェフ

日常の中で積み重ねられた小さなズレが、やがて、大きな罪を犯す引き金となる。例え善良であったとしても(あるいは善良であるがゆえに)何人も罪を犯すことから逃れることはできず、罪を犯しても、罰が与えられるとは限らない。完璧なまでに美しく静謐な映像によって、母であること、妻であることの女性の業とその不条理がサスペンスフルに描かれたロシアの秀作。


「エレナの惑い」「ヴェラの祈り」公式サイト