過剰な干渉が、主体性を奪い、人の尊厳を冒すことがある。さらにやっかいなのは、愛されたい、認められたい、という利己的な欲求が、ときに、敵意や反発、絶望に変化してしまうということだ。ベストセラーとなっている「母という病」。その呪縛から解き放たれるべきは、なにも日本の母子だけではない。このルーマニア映画がベルリンを制したのは、これが、世界中どこでも、誰にでも起こりうる普遍的な物語だからだ。
過剰な干渉が、主体性を奪い、人の尊厳を冒すことがある。さらにやっかいなのは、愛されたい、認められたい、という利己的な欲求が、ときに、敵意や反発、絶望に変化してしまうということだ。ベストセラーとなっている「母という病」。その呪縛から解き放たれるべきは、なにも日本の母子だけではない。このルーマニア映画がベルリンを制したのは、これが、世界中どこでも、誰にでも起こりうる普遍的な物語だからだ。