ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「表徴の帝国」ロラン・バルト

現代思想に大きな影響を与えたロラン・バルトの「日本」についての覚書ともいえるエッセイ集。すき焼きについて、パチンコについて、歌舞伎について、俳句について、エキサイティングかつ独創的な哲学を繰り広げています。なかなか難解な1冊ですが「言語が不透明であるにもかかわらず、時としてその不透明そのもののおかげで、なおまだ人を魅惑する豊饒さと活潑さと精妙さを失わないでいる」とバルトが感銘を受けた日本という国を心から誇りに思えました。


筑摩書房 表徴の帝国 / ロラン・バルト 著, 宗 左近 著