ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「靖国」坪内祐三

「平和主義も一種のナショナリズムであると喝破した」というジョージ・オーウェルは正しい。右であれ、左であれ、どちらか一方のイデオロギーに極端に偏ってしまうと、同時に、見えなくなってしまうものも多い。かつて、サーカスや、競馬や、相撲や、プロレスなどが行われた、民衆のパワー溢れるハレのスポットとしての「靖国」の歴史。坪内祐三さんの独自の視点が活きた、光の当たらない影が照らされた1冊です。

靖国 (新潮文庫)








坪内祐三 『靖国』 | 新潮社