ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

音楽

「Spending all my time」Perfume

現代最高のポップス職人である中田ヤスタカの楽曲、振付師MIKIKOと3人のキャラにより生まれるパフォーマンス、そして、映像作家の田中裕介が織りなす独特の世界観。一流のクリエイターたちによる化学反応がまたひとつの次元を超えた。日本の奇跡がいよいよ本…

「I Will」The Beatles

初めて英語で歌詞を覚えた歌。will という単語に未来の予測だけでなく、意志をあらわす意味があると知ったのもこの曲でした。いつまでも耳に残るこのメロディを聴くと、意志を持つこと、そのこと自体がとても美しいことであるように思えます。会社帰りの車中…

「Stir It Up」Bob Marley

ヨーロッパや北米はもちろん、中近東、中南米、アフリカほか、世界で最も聴かれているミュージシャン。人口わずか270万人の小さな島国から、独特のリズムを刻むレゲエを武器にまさしく革命を起こした Bob Marley の音楽はやっぱり突き抜けている。レゲエなら…

「London Calling」The Clash

内村航平と伊調馨。二人の金メダリストの「まだ満足していない」というコメントが強く印象に残ったロンドンオリンピック。自らに限界を設けず、肉体と精神の無限の可能性を信じ、理想を追い続けられる人間が、真の強者になれるんだなぁと思います。ロンドン…

「I'll Be Lonely」John Holt

夏はやっぱりレゲエ。何にも予定のないこんな日は、メロディアスでスウィートなロックステディに、ただただ身を委ねるに限ります。まずは胸キュン必至のソウルフル・レゲエの傑作をチョイス。ああ、神様ほんとうにありがとう! さ、ビール、ビール♫

「戦争は知らない」ザ・フォーク・クルセダーズ

戦争を実際に体験した日本人はいずれゼロになる。14万人。さらに、7万人もの命が一瞬にして奪われた。そんな信じがたい事実を、リアリティをもって記憶にとどめることは、どんどん難しくなっていく。8月6日。8月9日。せめて1年に2度、想像することを忘れない…

「Around And Around」The Rolling Stones

イギリス人がリズム&ブルースを作るなんて絶対にできないと本気で信じていた頃の Stones の純粋さが好き。「俺達はロックンロール・バンドじゃない。俺達がやっているのは正真正銘のリズム&ブルースだ」という発言も Mick の最も好きな言葉のひとつです。さ…

「Shake, Rattle And Roll」The Swinging Blue Jeans

アメリカの黒人が生んだリズム&ブルースを世界中に広めたのはイギリス人だ。そんな狂信的なマニアたちのおかげで今なおロックンロールは世界で増殖している。ロンドン五輪まであと3日。いよいよ盛り上がってきました☆ ビート熱も未だ冷めておりません! Oh …

「You'll Never Walk Alone」Gerry & The Pacemakers

サッカーファンにはお馴染み。リヴァプールFCの愛唱歌としてハーフタイムに大合唱される名バラード。「究極のマージー・ビート」を奏でるのは、Beatles ではなく「キャバーンクラブ」で 彼らと人気を二分した Gerry & The Pacemakers です。ブリティッシュ・…

「I Don't Wanna Be Free」The Sorrows

発展途上のまだ完成していない荒々しさが残っている60年代のロック。シンプルで力強いギターリフとアングラな雰囲気の漂うソリッドなシャウトがたまりません。ロンドン五輪を前にブリティッシュ・ビートを自主的におさらい中。とはいっても、百花繚乱の黄金…

「Ben」Michael Jackson

後に「家族といるときでさえ僕は孤独なんだ」と語った若き日の Michael が「もう、独りじゃない」と歌うこの曲を聴くと胸が張り裂けそうな気持ちになります。みんなのものであるということは誰のものでもないということ。3回目の命日はそんなスーパースター…

「One Bourbon, One Scotch, One Beer」John Lee Hooker

この独特のリズム感と唸るような歌声は唯一無二。オリジナルは Amos Milburn ですが、圧倒的な存在感の John Lee Hooker バージョンがお好みです。グダグダに酔っ払いたい日はこの曲で決まり。気持ちのいい、どーでもいい、あちらの世界へと誘ってくれます。…

「What'd I Say」Ray Charles

世間からの「不謹慎だ」という反発をものともせず、ゴスペルを大胆にアレンジしてヒットさせた初期の代表曲。Ray Charles にとって音楽は神をも畏れぬ聖域だったことが窺い知れます。自らの魂の赴くまま。否、自らの魂そのものを歌うこと。これぞまさしくソ…

「God Gave Rock'n'Roll To You II」The Kiss

いわゆるハードロックやヘヴィメタルにはまったく明るくありませんが、なぜか Kiss は好きです。理由はありません。とりわけ「神はロックンロールを与えてくれた」と声高らかに歌い上げるこの壮大なバラードを聞くといつも胸が熱くなって涙腺がウルウルきま…

「ファイト!」竹原ピストル

すごい歌というのは、こちらの状況などおかまいなしに、ずんずんぐいぐい入ってくる。竹原さんの歌う「ファイト!」は、怖いくらいにまっすぐで、胸にずきずきと響いてくる。原曲も好きですが、このひたむきな純粋さもたまりません。心を震わせてくれる素晴…

「突撃ロック」ザ・クロマニヨンズ

かつて「ホントに好きか。ホントかどうかが大切なんだ」とヒロトは歌った。口にするのはたやすいけれど好きであり続けることは難しい。ましてや、絶えることなく唯一無二のロックンロールを作り続けるなんて。まるで中学生が作ったような純度100%の最高傑作!…

「Melody Fair」The Bee Gees

子供の純粋さはいつも大人を狼狽させる。理屈では説明できないものが、美しく、力強く、価値あるものなんだと教えてくれたのが映画『小さな恋のメロディ』でした。その主題歌でもあるこの曲を聴くと、大人になって失ったものの尊さに改めて愕然としてしまい…

「Give Me All Your Luvin'」Madonna

ハイテンショーーーン。わずか35ドルを握りしめ「私はこの世界で神よりも有名になる」と誓ってニューヨークへ向かってから35年。ある意味、着実に人間を超越している Madonna の最新曲。スーパースターは決して期待を裏切りませんね。あなたの愛をすべてちょ…

「Piano Man」Billy Joel

ワルツのリズムにのせてピアノとハーモニカが奏でる美しい旋律。まさしく天性のメロディーメーカーにしか作れない一曲です。ヒット曲に恵まれない失意の中、弾き語りで生活していた Billy Joel が作ったという実話もドラマチック! 歌ってくれよ、ピアノマン…

「Blue Moon」The Marcels

実家に帰ってくると無性に聞きたくなるオールディーズ。富山生まれの 50's 好きの血が騒ぎます。Billie Holiday も、Nat King Cole も歌ったスタンダードナンバーを知ったのも、このアップテンポの DooWop バージョンでした。Good Old Days ― 希望に満ちてい…

「LONG TIME AGO」ザ・タイマーズ

忌野清志郎はいつも正当に怒っていた。「ほんの少し考えりゃわかる」と叫んでいた。変わる気配すらない政治にイラつき、無関心をきめこむ社会に絶望しながらも、決して怒ることをあきらめなかった。わたしたちは正当に怒ることができているか。怒ることをあ…

「ばらの花」くるり

少しほっとして、胸を痛めて。近づいたのに、遠くなって。思い切り、泣いたり、笑ったり。彼ら自身が「神みたいな曲」といった曲はやっぱりすごい。メランコリック! 恋を音楽にしたらきっとこんな曲になる。そして、30半ばのオッサン(既婚・子持ち)をもキ…

「Doctor Blues」Otis Spann

ひょえー。この筆舌に尽くしがたい問答無用のかっこよさ! まさしくブルース・ピアニストの最高峰といえるのがこの人ではないでしょうか。否、この人です。ほとんど独学で身に付けたというピアノ・プレイが骨の髄までブルースしてますねぇ。今日は Otis Spann…

「Why Birds Follow Spring」Alton Ellis

春になるとゆったり穏やかなロックステディが聴きたくなります。中でも最近のヘビーローテーションは、あの Bob Marley もその歌声に憧れたというジャマイカ最高のソウルフル・シンガー Alton Ellis です。“ミスター・ソウル・オブ・ジャマイカ”の不朽の名曲…

「Roxette」Dr.Feelgood

野蛮で、粗野な、ロックンロールへの原点回帰。一切の無駄を削ぎ落としたエッジの効いたサウンドはもはや文化遺産レベル。かっこよすぎ! 「治療と称してドラッグを処方する医者」って意味のあるバンド名もクールです。今日は最高のカッティングで知られるギ…

「プカプカ」西岡恭蔵・大塚まさじ

煙草をプカプカさせて、ジャズでドゥビドゥビして、男とウフウフする。そんなゆるさというか、おおらかさというか、許容量のようなものをどんどん失いつつある日本。時代の窮屈さにやりきれなくなるときに聴きたくなるのがこの曲です。片町には同名のフォー…

「Let's Get It On」Marvin Gaye

差別であれ、偏見であれ、抑圧であれ、私たちを縛りつけるものから、魂を解放してくれるものこそが音楽であると信じています。「What's Going On」「Mercy Mercy Me」もいいですが、愛し合うことの尊さを歌ったこの曲も、ソウル・ミュージックの最も高い到達…

「Mother Nature's Son」The Beatles

春。うららかな日。今日のような日にはこんな歌がぴったりときます。シンプルであること。純粋であること。美しい歌にはいくつかの共通する条件がありますね。天性のメロディーメーカーとしての Paul の真骨頂。あぁやっぱりいいなぁ。こわばった気持ちがや…

「エイトビート」ザ・クロマニヨンズ

今年も熱かった、金沢エイトホール。5回くらい泣きそうになってあとはもう記憶がない。音速ジェット。突き刺さるリズム。OK。まだまだロックンロールの血は流れている。呼吸を止めてなるものか。ただ生きる。生きてやる。また1年がんばります。

「Hey Baby」T-Bone Walker

エレキギターを持ち込んだモダンブルースの父といえば T-Bone Walker です。Chuck Berry が彼のスタイルにカントリーをミックスさせてロックンロールを生んだことや、B.B.King が彼のスタイルに憧れて真似したことはあまりに有名ですが、やっぱりその音を聴…