罪のない者だけが石を投げよ。とイエスは言った。たまたま通りすがって罪を目にしたような当事者以外の人間が、血相を変えて赤の他人を断罪し、暴言を吐き捨てるネット時代にあって、いろいろ考えさせられる映画だった。罪は罰せられ、その一方で、赦されもする。さすが、奇想天外な傑作「スイス・アーミー・マン」を生んだダニエル・シャイナート監督。「人間って計り知れないですね」の台詞がこの映画のすべて。素晴らしいコメディはじわじわ大切なことを感じさせてくれる。
罪のない者だけが石を投げよ。とイエスは言った。たまたま通りすがって罪を目にしたような当事者以外の人間が、血相を変えて赤の他人を断罪し、暴言を吐き捨てるネット時代にあって、いろいろ考えさせられる映画だった。罪は罰せられ、その一方で、赦されもする。さすが、奇想天外な傑作「スイス・アーミー・マン」を生んだダニエル・シャイナート監督。「人間って計り知れないですね」の台詞がこの映画のすべて。素晴らしいコメディはじわじわ大切なことを感じさせてくれる。
シリーズ最高傑作との呼び声も高い15作目。寅さんとリリーはほんとうによく似ている。けんかっ早くて、意地っ張りで、それでいて、やさしすぎる。お互いのことをわかりすぎるというのはせつない。そして、やっぱり「メロン騒動」は何度観てもサイコー。平和すぎて泣きそうになる。
185分の壮大な叙事詩。どんなに政治が介入しようとも、どんなに社会が変容しようとも、どんなに絶望の淵に立たされようとも、夫婦はともに生きていく。人を思いやり、赦し、すべてを受け入れたときに訪れる、ささやかなしあわせ。これは、深い哀しみを抱えながら生きている、市井の人たちへの敬意ある賛歌。いやー、いい映画だった。心の底から感動した。
80歳を超えて、こんなにも瑞々しい「恋」の映画を、軽々と撮り上げてしまう感性って! ニューヨークで繰り広げられる、コミカルでシニカル、オシャレで軽妙な「恋」の物語。ハリウッドから干されかけているウディ・アレンの映画がお蔵入りになるのはやっぱりもったいない・・・な。ニューヨークとジャズへの愛が炸裂。ティモシー・シャメラがピアノで奏でるスタンダードナンバー「Everything Happens To Me」が美しすぎる。