例えば、四月。山菜について。「氷がとけ、土がとけ、その養分を吸って芽ぶいた草々の、いのちのつよさと美しさが、胸にこみあげてくる」と著者は書く。一日に三回、あるいは二回。精進といえども、喰うことはすべて「いのち」をいただくということであり、その一回一回が、実は人生にとって一大事なんだと思わせてくれる素晴らしい一冊。食べることを疎かにすることは、生きることを疎かにすることだ。
例えば、四月。山菜について。「氷がとけ、土がとけ、その養分を吸って芽ぶいた草々の、いのちのつよさと美しさが、胸にこみあげてくる」と著者は書く。一日に三回、あるいは二回。精進といえども、喰うことはすべて「いのち」をいただくということであり、その一回一回が、実は人生にとって一大事なんだと思わせてくれる素晴らしい一冊。食べることを疎かにすることは、生きることを疎かにすることだ。