ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男」パオロ・ソレンティーノ

殺るか殺られるか。綺麗事では済まされない政治の闇をスリリングかつミステリアスに描いた映画。誰かにとっての絶対的な正義は立場や環境の違いによって途轍もない悪となる。これは「善のためには悪も必要だ」という論理がまかり通る世界に足を踏み入れてしまった男の悲劇。事実はフィクションよりも恐ろしく壮絶だ。