ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「十三人の刺客」三池崇史

「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」という「葉隠」の有名な一節は、命をかけるべき大義を見い出して生きることが侍の大事であることを表わしています。明治の世を前に、何を為すべきかを見失い、それでもなお、最後まで武士として生きることを選んだ侍たちは、必然、ふさわしい「死に場所」を探し求め、結果、まるでお互いを慰めるように殺し合うしかなかった哀しさと、愚かさが、このサムライ映画には描かれています。もし、人生に大義があるとするならば、それは「ただ生きる」ということだけです。


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