大森立嗣という監督はときに底のない絶望を映画にする。秋葉原無差別殺傷事件の犯人をモチーフにした「ぼっちゃん」、戸籍がなく名もない少年を描いた「タロウのバカ」も不快で耐え難く、言葉を失ったが、この「MOTHER マザー」もそうだ。ネグレクトいう「依存」。タブーのない表現は、目にできぬものを暴き、耳にできぬ声を突きつける。が、私たちは、(この映画で夏帆が演じた保護司のように)それを目の当たりにしながら、ただ茫然と立ち尽くし、途方に暮れるしかないのだ。
大森立嗣という監督はときに底のない絶望を映画にする。秋葉原無差別殺傷事件の犯人をモチーフにした「ぼっちゃん」、戸籍がなく名もない少年を描いた「タロウのバカ」も不快で耐え難く、言葉を失ったが、この「MOTHER マザー」もそうだ。ネグレクトいう「依存」。タブーのない表現は、目にできぬものを暴き、耳にできぬ声を突きつける。が、私たちは、(この映画で夏帆が演じた保護司のように)それを目の当たりにしながら、ただ茫然と立ち尽くし、途方に暮れるしかないのだ。