「愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。不義を喜ばないで真理を喜ぶ。そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える」。『新約聖書』にあるコリントの信徒への手紙を映画にしたなら、きっとこんな映画になる。嗚呼、なんて純粋でロマンチックなラブストーリー。そして、これは1960年代後半から70年代の過酷な状況や環境の中で、腐らず、屈せずに生き抜いた、黒人の多くの恋人たちに捧げられた尊崇でもあった。