被害者の身体のみならず、その家族の精神をも殺してしまうテロリズム。このあまりに卑劣で、非道な行為に対し、法の前に無力な私たちは、加害者や、自らの感情にどう折り合いをつけていくべきなのか。とてつもない苦しみの果てに、主人公カティヤが下した二度の決断。その悲しみのあまりの重さにただただ茫然とし、やがて、彼女の意志によってもたらされる、そのかすかな希望に気づかされる。心を揺さぶる傑作だった。
被害者の身体のみならず、その家族の精神をも殺してしまうテロリズム。このあまりに卑劣で、非道な行為に対し、法の前に無力な私たちは、加害者や、自らの感情にどう折り合いをつけていくべきなのか。とてつもない苦しみの果てに、主人公カティヤが下した二度の決断。その悲しみのあまりの重さにただただ茫然とし、やがて、彼女の意志によってもたらされる、そのかすかな希望に気づかされる。心を揺さぶる傑作だった。