2017-11-10 「愛と痛み 死刑をめぐって」辺見庸 書籍 辺見庸という人の著作を読むと「読んではならぬものを読んでしまった」という感覚にいつも襲われる。なぜなら、そこには、多くの人たちが耳を塞ぎ、見て見ぬふりをしている、知られざる事実が、オブラートに包まれることなく、すべて露わになっているからだ。その賛否はおいておいて、この国が失ってしまった「言論の自由」が、そこに自らの尊厳をかけて存在している。 愛と痛み :辺見 庸|河出書房新社