ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「笑い三年、泣き三月。」木内昇

すべてを失った焼け野原から立ち上がる。戦後、笑いとエロに希望を見出した、浅草に生きる芸人たちの悲喜こもごもを直木賞作家が生き生きと描く。そうだ。復興を成し遂げたのは、国家でも、ましてやアメリカでもなく、日本人ひとり一人の清らかで逞しい心根なのだ。戦後を生き抜くという苦しみや悲しみをほんのわずかでも思い巡らせる手助けとなる一冊。

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『笑い三年、泣き三月。』木内 昇 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS