ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「独裁者と小さな孫」モフセン・マフマルバフ

手に入れた権力を手放さぬがために流される血や涙。独裁によって苦しめられている民衆が、世界には数多く存在するけれど、厄介なのは、革命で独裁者が倒されてなお、暴力による新たな独裁が生まれるということだ。監督のモフセン・マフマルバフは母国イランから何度も暗殺されかけた亡命者。それでも彼は映画を撮り続ける。お気楽な国・日本ではこんなにも切実で摯実な映画は生まれない。


『独裁者と小さな孫』オフィシャルサイト