ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「白河夜船」若木信吾

こういう映画を言葉にするのは難しい。発刊から26年を経た、知る人ぞ知る、傑作短編小説の映画化。文学としてすでに完成した世界の映像化について、原作者のよしもとばななは「奇跡的」で「感無量!」と評した。「孤独な闇の中に二人でひっそりいることの、じんとしびれるような心地から立ち上がれずにいる」、そんな淋しさに支えられた恋が全編に漲っている。


映画『白河夜船』