戦後を代表する思想家が「日本の思想」について論じた古典。古来より日本には、絶対的なものが存在せず、思想が伝統として蓄積されていない。そこにはそもそも、論ずるべき思想のようなものが存在しない、という潔い論旨がとても面白かった。そして、それをことさら悲嘆したり、美化したりしない姿勢もいい。偏りのない、冷静で、クレバーな一冊だ。
戦後を代表する思想家が「日本の思想」について論じた古典。古来より日本には、絶対的なものが存在せず、思想が伝統として蓄積されていない。そこにはそもそも、論ずるべき思想のようなものが存在しない、という潔い論旨がとても面白かった。そして、それをことさら悲嘆したり、美化したりしない姿勢もいい。偏りのない、冷静で、クレバーな一冊だ。