ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「羅生門」黒澤明

黒澤明の第11作。クロサワの名が初めて世界に知れ渡った記念碑的作品。絶対的な真実などないに等しく、すべてが曖昧模糊としたこの世界。人間のエゴを受け入れた上で、どう生きるべきかを問いかけた傑作。この映画を目にした欧米人の驚愕と興奮は想像にたやすい。日本人特有の精神性の高さを、強烈なインパクトをもって世界に示した、黒澤明の功績はやっぱり偉大なのだ。