前作「フレンチアルプスで起きたこと」もそうだったけれど、リューベン・オストルンド監督は、いたたまれない状況へと登場人物を追い込み、じわりじわりと人間のいやらしさをあぶりだす天才だ。「思いやり」が、非日常的なもの、特別なものとなってしまった現代。一見すると社会的な成功者と思える、その内にある虚栄心からくる軽薄さ、傲慢さ、狡猾さ。ユーモアを交えつつ、それらを露わにしながら問われるのは「誠実さ」とは何かということだ。
前作「フレンチアルプスで起きたこと」もそうだったけれど、リューベン・オストルンド監督は、いたたまれない状況へと登場人物を追い込み、じわりじわりと人間のいやらしさをあぶりだす天才だ。「思いやり」が、非日常的なもの、特別なものとなってしまった現代。一見すると社会的な成功者と思える、その内にある虚栄心からくる軽薄さ、傲慢さ、狡猾さ。ユーモアを交えつつ、それらを露わにしながら問われるのは「誠実さ」とは何かということだ。