ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「原爆の子」新藤兼人

ふと、新藤兼人の映画を観よう、と思った。戦前・戦中を生き抜いた日本人が戦後、何を書き、何を描いてきたかを、今、深く知りたいと思ったからだ。検閲を免れるため、自腹を切って制作された本作は、被爆国の人間が世界の人々に「原爆とは何か」を初めて知らしめた作品でもある。公開は1952年8月6日。つまりは被爆から丸7年後のこと。そして、同じ年の春、GHQが日本の占領を終えたことは、決して偶然ではないのだ。

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