科学技術の進歩が人間の感性を蝕むこともある。「遠い国への憧れや、銀河系の彼方へのロマンが失われ、どこでも隣り部屋に行くように簡単になることで、すべてが立体的でなく、平坦になった」という台詞は、劇中で描かれる未来のみならず、現実の世界でもすでに起こっていることだ。そして、もう一つ。園子温こそ、3.11以降の福島と真摯に向き合う、稀有な映画監督であることを忘れてはならない。
科学技術の進歩が人間の感性を蝕むこともある。「遠い国への憧れや、銀河系の彼方へのロマンが失われ、どこでも隣り部屋に行くように簡単になることで、すべてが立体的でなく、平坦になった」という台詞は、劇中で描かれる未来のみならず、現実の世界でもすでに起こっていることだ。そして、もう一つ。園子温こそ、3.11以降の福島と真摯に向き合う、稀有な映画監督であることを忘れてはならない。