闘犬として生まれた以上、餌を食いたけりゃ闘わねばならず、それが嫌なら死んでいくほかない。何もわかっていないようで、実はすべてを察しているような犬・シーヴァスの眼光をみていると、なんだ、人間社会もおなじじゃねぇか、と思えてくる。この世の不条理を、嘆くでもなく、抗うでもなく、ただただ淡々と描くカアン・ミュジデジ監督の視線はとてつもなく鋭い。
闘犬として生まれた以上、餌を食いたけりゃ闘わねばならず、それが嫌なら死んでいくほかない。何もわかっていないようで、実はすべてを察しているような犬・シーヴァスの眼光をみていると、なんだ、人間社会もおなじじゃねぇか、と思えてくる。この世の不条理を、嘆くでもなく、抗うでもなく、ただただ淡々と描くカアン・ミュジデジ監督の視線はとてつもなく鋭い。