ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「夏をゆく人々」アリーチェ・ロルヴァケル

詩的という言葉がぴったりな美しい映像によって綴られる一人の少女のひと夏の体験。人里離れたトスカーナ地方の豊かな自然、昔ながらの方法で養蜂を営む一家の暮らし、夏の日の陽光に照らされた湖の水面のきらめき、家族に迎え入れられた少年の口笛の物哀しい音色。映画が文学に対抗しうる最大の特長は「詩的表現」であることを改めて実感する秀作だった。


映画『夏をゆく人々』オフィシャルサイト