ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「ちぐはぐな身体 ファッションって何?」鷲田清一

哲学者によるファッション論。はずすこと、ずらすこと、くずすこと。「やりきれない気分、ちょっと大げさにいえば時代への違和、時代から掃きだされているようなやりきれない気分」が、社会の生きた皮膚としてのファッションになると著者は書く。ファッションが、なんとなくつまらなく、元気がなくなってしまったのは、時代への違和感を感じる感性が、作る側にも、着る側にも、ともに失われてしまっているからだと思えてならない。


筑摩書房 ちぐはぐな身体 ─ファッションって何? / 鷲田 清一 著