ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「妻への家路」チャン・イーモウ

今から十数年前、上海在住の中国人に「毛沢東にどんな感情を抱いているのか」と問いかけ、ひどく困惑させてしまったことがある。人間には「複雑な感情」というものがあるということを真に学んだのはそのときだ。時代は変わって、文化大革命を自ら経験したチャン・イーモウも、とうに還暦を超えた。この映画には、言葉にならない、言葉にできない、彼の「複雑な感情」がぎゅっと込められているように思えてならない。


映画『妻への家路』公式サイト