ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「トイレのピエタ」松永大司

日課のように映画を観ていると、年に2、3本、ほんとうにびっくりするくらいに無垢で、美しい映画に出会えることがある。声にならない怒りに拳を突き上げ、悲しみに肩を震わせる。それでもなお、生きていてよかったと思える映画は、やがて、希望となり、救いともなる。リリー・フランキー、若松了、古舘寛治大竹しのぶ宮沢りえ。信じがたいほどに豪華な脇役陣。しかし、彼らが、松永大司監督、そして、主演の野田洋次郎杉咲花の才能に敏感に反応したことがわかる傑作だった。


映画『トイレのピエタ』公式サイト|2015.6.6 ROADSHOW