ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「0.5ミリ」安藤桃子

例えば、老人ホームより在宅の方が虐待件数は多いという事実。祖母の介護体験をベースとして、「老い」とそれをとりまく家族の問題に真正面から向き合った作品には、ニュースにならない「高齢化社会のホント」がたくさん描かれている。この映画に登場する老人たちの「ありがとう」の重さと深さたるや! 安藤サクラの天才は言わずもがな、津川雅彦の7分間ノーカットの長台詞には、まさしく鬼気迫る凄まじさがあった。そして、見たことのない坂田利夫! 師匠はやっぱり凄かった。


映画『0.5ミリ』公式サイト