ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「NO」パブロ・ラライン

ヒトラー著作「わが闘争」の中で「大衆の圧倒的多数は、冷静な熟慮でなく、むしろ感情的な感覚で考えや行動を決める」と書いている。ナチス・ドイツがプロパガンダを巧みに用いて大衆を扇動したことはとても有名な話だ。ある意味、政治と広告の危うくリアルな関係をシニカルに描きつつその本質を抉りだした映画。わかるひとにわかるもの、と、わからないひとにわからせるもの、とは表現の手法がまったく異なる。すごい広告とは人々が潜在的(無意識)に希求しているものを顕在化(意識)させるものだ。


映画『NO』公式サイト