ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「私の、息子」カリン・ぺーター・ネッツァー

過剰な干渉が、主体性を奪い、人の尊厳を冒すことがある。さらにやっかいなのは、愛されたい、認められたい、という利己的な欲求が、ときに、敵意や反発、絶望に変化してしまうということだ。ベストセラーとなっている「母という病」。その呪縛から解き放たれるべきは、なにも日本の母子だけではない。このルーマニア映画がベルリンを制したのは、これが、世界中どこでも、誰にでも起こりうる普遍的な物語だからだ。


映画『私の、息子』公式サイト