ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「宇宙と人間 七つのなぞ」湯川秀樹

例えば、現実には存在しえない複素数という数がある。二十世紀になると「数学がだんだんと一種のフィクション、虚構になっていく傾向をもってきた」と湯川秀樹は書く。どんな学問であれ、物事を突き詰めれば突き詰めるほど、なぞはどんどん深まっていく。それでも人類が絶えず前進するのは、限りない好奇心と、科学への真摯な情熱が、尽きることなく生まれているからなんだなぁと思う。


宇宙と人間 七つのなぞ :湯川 秀樹|河出書房新社