ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「影武者」黒澤明

黒澤明の第26作。最強を誇った武田の騎馬隊が織田・徳川の鉄砲隊に敗れ去った長篠の戦い。次々に倒れ死ぬイメージを具現化するため、100頭以上の馬を一堂に集め、麻酔を打つ10数名の獣医を同時に待機させる。そんな次元で映画を撮ろうとする監督はもう現れない。馬鹿と天才は紙一重、というか、ほとんど同義なのだ。それにしても勝新太郎の降板はやはり惜しい。馬鹿×馬鹿(もちろん褒め言葉!)のものすごい映画になったはずで、ちょいと想像するだけでゾクゾクする。