ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「山椒魚」井伏鱒二

安西水丸さんのシンプルで力強く、色鮮やかで美しい装丁に魅せられて購入。今、再読すると、太宰治が評した「ゆっくり何度も繰りかえして読んで下さい。いい芸術とは、こんなものなのだから」の言葉が沁みてくる。人はみな岩屋から出られなくなった山椒魚。それでも月日は流れていく。そのベースとなった「幽閉」は井伏鱒二、21歳の作。達観しすぎ!


井伏鱒二 『山椒魚』 | 新潮社