ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「リアリティー」マッテオ・ガローネ

夢を追いかけるピュアな人間を食いものにする連中や、そんな人間の人生をいともかんたんに狂わせてしまう落とし穴が、世の中には掃いて捨てるほど存在している。とても恐ろしいのは本作がコメディを装っているということだ。華やかにみえる世界の裏側にこそ暗い影はある。本作は「リアリティーは決してリアルではない」という警告でもある。