ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「虫眼とアニ眼」養老孟司・宮崎駿

温和そうに見えて、実は超過激な爺さん二人の「子どもたち」についての対談集。社内保育園をつくるにあたり、宮崎駿監督は「引き戸をガラガラ開けるとか、縁側から落っこちてまたよじ登るとか、怖い暗がりがあるとか、そういう人間の根本にあることを体験させること」がいちばん必要なのではないかと思い至ったという。大人の狭い視野で子どもの好奇心と想像力を奪い、生きる力をみすみす殺してしまう。息子の奇っ怪な行動にすぐ眉をひそめるつまらない自分を猛省します。


養老孟司、宮崎駿 『虫眼とアニ眼』 | 新潮社