ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「愛と哀しみのボレロ」クロード・ルルーシュ

モーリス・ラヴェルの「ボレロ」が、強烈なカタルシスを呼び起こす、史上最高の映画音楽になった作品。1930年代から1960年代にわたる激動の時代。フランス、ロシア、アメリカ、ドイツの、歴史に翻弄される4つの家族の運命を同時に描き出し、そのすべてがクライマックスに集約していく185分の一大叙事詩。ジョルジュ・ドンの神がかり的な舞踏はもちろん、こんなにも贅沢で、スケールの大きな映画はなかなかお目にかかれません。これぞ映画! これぞ芸術! これぞ人生! です。