ずっと映画のことを考えている

旧「Editor's Record」(2023.2.28変更)

「ミラル」ジュリアン・シュナーベル

1948年の建国以来、争いが日常化しているイスラエルでは、普通に生まれ、育ち、恋をして、結婚し、子供を産むことが難しい。戦争や紛争について描くとき、国家や民族や組織といった集団ではなく、この作品のように、ひとりの人間、すなわち、個の視点で描くことがとても大切なんだと思う。映画が最もやってはならないことは、強者の視点から物事を語るということです。