飢えて死を待つソマリアの少女。そこに「世界の密やかな中心がある」と著者はいう。「世界にはまだ記録も分類も登録も同情もされたことのない、今後も到底そうされそうもないミクロの悲しみが数限りなくある」とも。ひとつの視点に縛られることがいかに感性を鈍化させてしまうかを教えてくれる、孤高の作家が世界と誠実に向き合った素晴らしい一冊です。
飢えて死を待つソマリアの少女。そこに「世界の密やかな中心がある」と著者はいう。「世界にはまだ記録も分類も登録も同情もされたことのない、今後も到底そうされそうもないミクロの悲しみが数限りなくある」とも。ひとつの視点に縛られることがいかに感性を鈍化させてしまうかを教えてくれる、孤高の作家が世界と誠実に向き合った素晴らしい一冊です。