Editor's Record

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「J・エドガー」クリント・イーストウッド

正義を居丈高に主張する危うさ。アメリカという国家の欺瞞を露わにし、苦々しい過去を葬りさることで、未来に希望を託したイーストウッドの意志がフィルムの隅々にまで漲っている。「民主主義の最たる基本は個人の価値を信じることに根ざしている」というプリンシプルを、権力の中枢に君臨したある性倒錯者の「個」としての人生と見事に重ねあわせた彼の天才はやはり傑出している。これは素晴らしいラブストーリーでもあります。


J・エドガー