Editor's Record

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「輝ける闇」開高健

カービン銃を手にした主人公が感じた「面白半分で私は人を殺し、そのあと銃をおいて、何のやましさもおぼえずに昼寝ができそうだ」という渇望にも似た感覚は、そのまま開高健がヴェトナムで実感したことであるに違いない。反戦などという薄っぺらな次元を超えて、戦争の真実を、素っ裸の人間そのものを徹底的に抉りだす。これはもうすでに小説ではなく生命をかけた独白です。

輝ける闇 (新潮文庫)








開高健 『輝ける闇』 | 新潮社