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Editor's Record

観たモノ、読んだモノ、聴いたモノ。好きなモノの記録。

「和樂」No.145「すごいゾ! 浮世絵」

庶民の芸術。世界に衝撃を与えた葛飾北斎はもちろん天才的だけど、江戸っ子たちが歌川広重を好んだというのがなんとも粋で、さすが日本人の美意識の高さが窺い知れる。浮世絵の高度な彫りや摺りが、今、どうやっても真似しようもないというのが実に残念。科…

「BRUTUS」No.767「小津の入り口。」

小津安二郎に憧れて、大船の撮影所(当時は「鎌倉シネマワールド」があった)や北鎌倉の円覚寺に足を運び、松竹の就職試験を受け(あっさり不採用)、上野の「蓬莱屋」でとんかつも食べた。それから20年ほど経った今もその存在の大きさは少しも変わることが…

「Casa BRUTUS」No.165「読み継ぐべき 絵本の名作100」

誕生から50年。「子供たちをびっくりさせて、喜んだ顔が見たい」一心で物語を作りはじめたと、国民的名作「ぐりとぐら」の作者・中川李枝子さんは当時を振り返る。いい本をつくりたいなら、目の前にいる大切な人のために本をつくることだ。読み継がれる絵本…

「BRUTUS」No.766「ラブソング」

忌野清志郎、aiko、槇原敬之、宇多田ヒカル、BEGIN、テレサ・テン、小沢健二、原田知世、岡村靖幸、七尾旅人、松任谷由実、Fishmans、沢田研二。そして、AKB48 からザ・スミス、キャロル・キング、内山田洋とクール・ファイブまで。この脈絡がないようで計算…

「BRUTUS」No.765「あんこ好き。」

楽しみにしていた「BRUTUS」のあんこ特集。あんこを食べる喜びが漲った、期待を裏切らぬ出来栄えに大満足。もなか、きんつば、おはぎ、たい焼きもいいけど、やっぱり大福が好き!(だからどーしたという情報ですが)それから、この際、もう一つ最後にハッキ…

「BRUTUS」No.763「ファッションの細かいこと。」

例えば、サンローランのスモーキングジャケット。299,250円。ブランドのアイコンともいえる名品を解体していくと、最高の素材と、最も手間とコストのかかる方法を用いて、104ものパーツを組み合わせてできていることがわかる。目には見えない価値をいかに伝…

「Cut」No.327「宮崎駿は、なぜ、はじめて自分の映画に泣いたのか?」

「人がボロボロ崩れていくような傾向というのは、一段と激しく、はっきりしてる」時代に宮崎駿が選んだ「風立ちぬ」。それがファンタジーではなくリアルな物語であることになんとなく得心する。私たちが生きる現代はリアルを本気で取り戻さねばならない時代…

「BRUTUS」No.761「美しき村へ。」

例えば、大きな皿に盛られた塩むすびを大勢の人たちと頬張ったり、海パン一丁で渓流で戯れる子供たちに目を細めたり、村民が熱狂する年に一度の神事に参加したり、そんなことが掛け替えのない価値になる時代となった。まさに「「取り残された」というネガテ…

「BRUTUS」No.760「日本美術総まとめ。」

東京国立博物館が所蔵する総数11万6000件もの文化財の中から、縄文時代から明治時代まで、見ものばかりが厳選された日本美術の総まとめ特集。こうやってオールタイムで振り返ってみると、天下を巡り血みどろの戦いが繰り広げられた、わずか30年の、安土桃山…

「Pen」No.342「いまこそ知りたい、アフリカ」

タンザニアの野生動物や、そこで暮らす人々の生活を、鮮やかな色彩と素朴なタッチで描く「ティンガティンガ」の絵画に一瞬にして心を奪われる。また、同じエリアの、呪術的な意味合いを持ちながら今に伝わる木彫・マコンデ彫刻にも独特の雰囲気があった。そ…

「Pen」No.341「日本美術をめぐる旅。」

昨日の柳宗悦の言葉に続き、偶然にも今日は「「無垢」というものに対する感受性、巧まざる部分に関しての感性が、日本にはずっとあるんだと思います」という画家・山口晃さんの言葉に出合った。衒いのない純粋なものを慈しむ視点。日本美術の多面的な表現を…

「サライ」No.571「ポップ・アートをもう一度」

およそ「サライ」らしからぬ表紙が目に留まって購入。よくよく考えてみると、生きていれば、ウォーホルは84歳、リキテンスタインは89歳になる。「ポップ」なのに色褪せないというのは本当にすごい! また、ジャンルも、話も変わるけど、草間彌生なんかの作品…

「BRUTUS」No.758「鎌倉にひとり、ともだちを作ろう。」

小津安二郎に憧れて北鎌倉によく足を運んだ。建長寺で折り返す、鎌倉五山を巡るコースがお決まりで、あじさい寺と呼ばれる明月院は、私が最も美しいと感じる寺だ。「もやい工藝」店主・久野恵一さんの「この町に暮らすには、理念が必要なんじゃないかな」と…

「HUgE」No.104「食べる つながる」

ファッション & カルチャー誌が「食」をテーマにするというのは、とてもいい編集方針だなぁと思う。物質としての商品のカッコよさには、もはや限界があるんじゃないか、と感じるからだ。カッコよさは、どんなものを身につけるかではなく、どんな生き方をす…

「Number PLUS」July 2013「松井秀喜 1993-2012」

「打席に入ったとき、何かやりそうな期待をさせて、その期待に応える。そんなバッターに僕はなりたいです」。1992年、星稜高校の教室で語った夢を、彼は見事に実現した。巨人からヤンキース、エンゼルス、アスレチックス、レイズへ。「命をかけてがんばりま…

「手塚治虫とキャラクターの世界」

例えば、鉄腕アトムが、後に彼を捨てることになる天馬博士が、交通事故でなくなった息子の身代わりに作ったロボットであること。手塚治虫の描くキャラクターには、逃れられない宿命のようなものがあり、彼らは人間の小さな力ではどうにもできない不条理に、…

「WWD」2013 SUMMER「FASHIONISTA100人が愛するファッション映画315」

「勝手にしやがれ」のジャン=ポール・ベルモンドのフェドーラ帽、「さらば青春の光」のフィル・ダニエルズの軍用パーカ、「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のジョン・ルーリーのアーガイルのカーディガン、「トレインスポッティング」のユアン・マクレ…

「BRUTUS」No.757「男だってディズニー。」

目下、うちの息子(満二歳)を虜にするこの男。仕事をえり好みせず、誰とも分け隔てなく接し、TPOに合わせてどんな服も着こなし、笑顔を絶やすことなく、日々の苦労から人々を解き放つ。史上最高にして現役のダンディ、という野村訓市さんのミッキー論に強く…

「EYESCREAM」No.111「映画監督という生き方」

冨永昌敬が語る大島渚、入江悠が語る溝口健二、黒沢清が語るスピルバーグ。そして、長谷川和彦と大根仁の対談! エッジの効いた雑誌はさすがにエッジの効いた特集を組む。中でも「かつて木下惠介という本物の映画人がいて、本物の映画を作っていたことを知っ…

文藝別冊「山田太一 テレビから聴こえたアフォリズム」

ここ10年の TV ドラマの最高傑作は「ありふれた奇跡」だ(と信じている)。主演した加瀬亮の言葉を借りるなら、山田太一はいつも「生きにくさを感じたり、躓いたり、息が詰まったり、立てなくなったりした人」に寄り添っている。人間の無力さを肯定すること…

「BRUTUS」No.756「古本屋好き。」

某書店のレジ袋に書かれている「本との出逢いを大切にします」という言葉がとても好きだ。東京にはいたるところに古本屋があり、学生の頃、暇に飽かせ、まさに「出逢い」を求めて入り浸っていた。本棚に並ぶ背表紙をひたすら目で追い、ピン! ときた本に手を…

「Meets Regional」No.300「ミーツのいい店、100の人。」

面白い街には、面白い人がいる。間違いない。愛すべき店には、愛すべき人がいる。ということも、取材を通していつも感じていることだ。タウン誌の大切な役割の一つとして、街の息づかいと、そこで暮らす人間の熱を伝えることがある。積み重ねて300号。改めて…

「rockin'on」No.546「ロック、伝説の名言100/キース・リチャーズ」

Keith が語る「ロールの部分が大事だった。そっちのほうが難しいんだ。ロックなんてお茶の子だ。でもロールは全然別の次元にある」という言葉がよくわかる。ロックは様式でありロールは魂。これは理屈ではなく感覚の問題なのだ。 ロッキング・オン・グループ…

Casa BRUTUS 特別編集「渋谷PARCOは何を創ったのか!? ALL ABOUT SHIBUYA PARCO」

この一冊を読むと、渋谷PARCO が「ものを集めて売る場所」ではなく「ものを生みだす場所」であり続けていることがよくわかる。だから人を惹きつけるのだ。「商売に関係がないところから生まれてきたものにはなかなか死なない強さがある」というのは糸井重里…

別冊「太陽」207「寺山修司 天才か怪物か」

田舎から上京した者のシンパシーからか、学生だった頃、下宿先の枕元にはいつも寺山修司のボロボロの文庫本があった。「私の墓は、私のことばであれば、充分。」という絶筆から30年。俳句であれ、短歌であれ、エッセイであれ、戯曲であれ、その言葉には今も…

「HUgE」No.102「MONGO! 物楽主義者の哲学」

モノを選ぶ。誰かがいいと言ったり、流行ったりしているモノじゃなく、とにかく自分かいいと思ったモノ。感情に訴えかけてくるモノ。審美眼はまず「自分に自信を持つこと」に始まり、モノをとことん愛することで磨かれる。モンゴ。自らの価値観でモノを蒐集…

別冊Lightning「THE AMERICAN CLASSICS」

コストを気にすることなく「良いもの」を作れば「良い結果」が得られるとどんな企業も信じていた時代。アメリカが最も華やかだったゴールデンエイジ、50's は、アメリカという国が最も純粋だった時代でもある。カルチャーが生まれる時代には心躍るようなワク…

文藝春秋90周年記念「鮮やかに生きた昭和の100人」

誌面に登場するのは「おもに昭和戦後を代表し、また昭和戦後の時代精神をつくった」100人。その半数強が明治生まれで、彼らは「老人になることを恐れてはいない」と作家の関川夏央は書く。その生き様が表われた肖像写真はいずれも圧巻。その顔に、その佇まい…

「MUSIC MAGAZINE」No.609「ビートルズ『プリーズ・プリーズ・ミー』50周年」

ワン、ツー、スリー、フォーという Paul のカウントダウンから始まり、喉が張り裂けそうな John のシャウトで終わる。発売から50年を経てもその瑞々しさを失わないデビューアルバムのあまりのクオリティーの高さに改めて感動する。100年後、200年後にも残る…

「WIRED」Vol.7「未来の会社 これからの「働く」を考える」

メディア理論家のダグラス・ラシュコフによる「これ以上生産性を上げる必要なんかない」という主張がとても興味深かった。もっと食え、もっと消費しろ、そうすれば雇用も増えるはずだ、という考え方は、今の社会システムを維持するための当座しのぎに過ぎず…

「YUCARI」Vol.7「特集 日本の芸道」

「見習う」ということだけで受け継がれてきた日本の芸道。現存する世界最古の古典演劇といわれる能楽も、600年以上経てなお、人から人への伝承のみで、当初の「形」をほぼそのまま守り続けているという事実に驚く。志を継承する芸道に日本文化の粋が表われる…

「Discover Japan」Vol.27「新しい歌舞伎入門」

日本に現存する最古の芝居小屋「旧金毘羅大芝居」のあまりの美しさに息を呑む。身近に感じる役者の息遣い、客席から沸きあがる歓声。泣いて、笑って、驚いて。故・中村勘三郎が四国・香川にあるこの小屋に歌舞伎の理想をみていたことがよくわかります。別冊…

「和樂」No.137「史上最大の“若冲”大研究」

若冲が40歳代のほぼすべてをかけて描いた「鳥獣花木図屏風」。およそ200年以上も前に描かれたとは思えないこの大作が「生きとし生けるものすべてに仏性が宿る」という言葉を象徴した仏画であることを知る。仏画をこんなにも楽しくアヴァンギャルドに描いた彼…

「BRUTUS」No.750「優しき場所へ、幸福な旅。」

日常と祝祭。ハレとケ。人びとの暮らしの中に、脈々と受け継がれてきたもの。そんなものに、わずかでも触れたという確信が、その旅を豊かなものにしてくれる。どこか優しい土地の優しい人たちに会いに行く。そんな旅をしたくなる一冊です。 Brutus | マガジ…

「Pen」No.331「日本映画の楽しみ方、教えます。」

瀬々敬久の「ヘブンズストーリー」も、山下敦弘の「苦役列車」もまだ観れていない。黒澤清の「リアル〜完全なる首長竜の日」に、吉田大八の「桐島、部活やめるってよ」、沖田修一の「横道世之介」、石井裕也の「舟を編む」はゼッタイに見逃したくない。宮藤…

「Number PLUS」March 2013「中山雅史と日本サッカーの20年。」

第一線から退いた中山雅史の特集号。岡田武史の「勝負の懸かった試合では外せなかった」や、フィリップ・トゥルシエの「彼はピッチの上で死ねる選手だ」など、過去の指揮官から寄せられた言葉がすごい。23年の現役生活。彼の風貌の変遷には、止まることのな…

「dancyu」2013年3月号「新しい日本酒の教科書」

日本酒はネーミングが面白い。また、パッケージのデザインが楽しい。同じ産地、同じ品種でも、造り手が異なればまったく違うワインとなるように、自らの魂を吹き込むように杜氏が作りだす味わいは千差万別で、そこには蔵元のプライドが溢れている。これはな…

「Pen」No.330「ジョン・F・ケネディ」

「我々を最も基本的な部分で結びつけている絆は我々がみなこの小さな惑星に暮らしているという事実なのです」というのが、今から50年前のアメリカ大統領の言葉だ。その後、人類は、着陸した月面から地球を眺めることに成功はしたけれど、その絆はどんどん薄…

「和樂」No.136「【別冊特別付録】緊急復刻! 追悼、中村勘三郎写真集」

特別付録として緊急復刻された中村勘三郎の写真集。全国の芝居小屋を一緒に廻った「座付写真家」篠山紀信さんの写真が素晴らしい。喜怒哀楽。いかに命を輝かせながら「今でなければできない歌舞伎」を創り上げてきたかがよくわかる。当代隨一の千両役者。失…

「Rolling Stone」No.70「甲本ヒロト 僕は僕がやるべきことをやる」

「どこかに向かって歩いていないし、山に登っているつもりもない。何かを成し遂げようとも思わない。何か大きなことを目指して、日々頑張っているわけじゃない」とヒロトは言う。その日、歩ける一歩を歩く。その積み重ねともいえる最新アルバム「YETI vs CRO…

「YUCARI」Vol.6「特集 江戸デザイン」

贅沢なもの、華美なものを厳しく禁じた、幕府による「奢侈禁止令」が、裏地や下着や小物など、見えないところにこだわってお洒落をする「裏勝り」というファッションスタイルを生んだ史実がおもしろい。どんな時代であれ、新しいものを生みだすのは、制約や…

「kotoba」Vol.10「昭和ですよ!」

昭和歌謡について。「基本的に“歌う”ことは、“訴ふ”という精神がないと、作品は生まれないし、“訴ふ”からこそ、その時代を反映するわけです」となかにし礼は語る。壁を打ち破ることなくして人の心を動かすものは作れないという精神。昭和の表現者は気概が違…

「美術手帖」No.979「円空」

一本の木を断ち割って、一材からすべてを作った円空。彼は「仏像を自分で彫り上げるというよりも、余分なところをそぎ落とすことで、木の中から仏を見つけ出していた」と言われる。仏像の表情に圧倒的に「笑顔」が多いというのもいいね! 和んじゃうなぁ。 …

「Discover Japan」Vol.24「人生に効く「武士道」入門。」

切腹とは「私の魂の宿るところを開いて、あなたにその様子を見せよう。それが汚れているか、清いかは、あなた自身で判断せよ」ということらしい。つまりは、罪を償い、過ちを詫びるだけでなく、武士としての名誉を守り、面目を保つための自主的な行為なんだ…

別冊「Lightning」Vol.127「モノにこだわる英国図鑑」

ひとつのものを長く使い続ける美学。華美で派手なものを好まない国民性。ディテールに生かされる職人の技。数々のマスターピースを生みだしてきた伝統。真のトラディショナルを感じさせる品格。英国! 英国!! 英国!!! やっぱり大好きです。 アメカジの…

「文藝春秋」2013年1月号「創刊90周年記念」

読み応え満点の創刊90周年記念号。司馬遼太郎、黒澤明、田中角栄、三島由紀夫、柳家小さん、棟方志功。長谷川町子、吉永小百合、森下洋子、越路吹雪。名物連載「日本の顔」にはさすがに錚々たる顔ぶれが登場している。男性はいずれも厳しく凛々しく、女性は…

「Number」No.818「心が震える99の言葉。」

アスリートの言葉には嘘がない。なぜなら、その生き様に裏打ちされているからだ。15歳で単身ブラジルに渡り、日本をW杯に導くために帰国。日本代表から外された後、クロアチア、J2の横浜FCでプレーし、賛否ありながら、今年はフットサルW杯にも出場。プロ29…

「ブラックジャック大解剖」

人生で15万枚もの原稿を書いた天才・手塚治虫。妻に残した最後の言葉が「仕事をさせてくれ」だったことはあまりに有名な話です。そんな彼が生涯を通じて描き続けた生命の尊厳。この「ブラックジャック」こそ生と死という永遠のテーマに真正面から挑んだ不朽…

「Meets Regional」No.295「レストランがない人生なんて!」

予約の段階でテンションMAX。襟付きのインナーにジャケットを羽織って、大切な人と楽しみながら、みっちり3〜4時間のフルコース。人生で大事なことは、何を食べるか、ではなく、どこで食べるか、である。そんな風に思わせてくれる至福の空間こそレストランな…

「BRUTUS」No.745「文芸ブルータス」

いつもの雑誌コーナーに見当たらず。本屋をぐるっと探して文芸誌コーナーで見つけた最新号。有川浩、伊坂幸太郎、西村賢太、絲山秋子、万城目学…。紙質も、デザインも、台割も、本気で店員さんが間違えた? と思うほどのなりきり文芸誌。とことん遊びに徹す…