許せない。その因子となるものはなんなのかを深く深く考えさせられる。個人の力ではいかんともしがたい呪縛。個と個を分かつもの。人間はいかに歴史に縛られる存在であるかを思い知らされる。こんな映画を観ると「堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、もって万世のために太平を開かんと欲す」という言葉の重さと、その思慮深さが身につまされる。
許せない。その因子となるものはなんなのかを深く深く考えさせられる。個人の力ではいかんともしがたい呪縛。個と個を分かつもの。人間はいかに歴史に縛られる存在であるかを思い知らされる。こんな映画を観ると「堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、もって万世のために太平を開かんと欲す」という言葉の重さと、その思慮深さが身につまされる。
あんなにキレイな鼻水をみたことがない。どこにも居場所のない少女が、「私はここにいる」と嗚咽しながら叫び、自分をさらけだす姿が、純粋で、がむしゃらで、そのどストレートな描写と演技に胸が熱くなった。女子高生二人が奏でる「青空」も「あの素晴らしい愛をもう一度」も、そして「世界の終わり」も、そのどれもが澄んで、どこまでも美しかった。
恋愛は残酷だ。こんな映画を観ると、利己的に誰かを強く傷つけ、唐突に誰かに強く傷つけられた、遠い記憶を思い出さざるを得ない。それでも、なのだ。破壊的な衝動も、忘れがたい痛みも、そのすべてを受け入れ、肯定したくなる美しさがこの映画にはあった。「恋愛なるもの」と真正面から向き合う映画がまさかこの日本で生まれるなんて。誰が言ったか、本当にこれは、現代のヌーヴェルヴァーグだ。