ロック好きなら一度はその名を聞いたことがあるであろう御年80歳の写真家・鋤田正義さんのドキュメンタリー。好奇心、観察眼、行動力、誠実さ、そして、対象への愛。その言葉と、生き様に、クリエイティブとはどのように生まれるか、ということをまざまざと見せつけられる。数々の出演者の中でも、山本寛斎、高橋靖子が群を抜いてチャーミング。そして、言葉が重い。まったく軽くない。道を切り開き世界を驚かせてきたクリエイターというのは本当に素敵だ。
映画『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』公式サイト
ロック好きなら一度はその名を聞いたことがあるであろう御年80歳の写真家・鋤田正義さんのドキュメンタリー。好奇心、観察眼、行動力、誠実さ、そして、対象への愛。その言葉と、生き様に、クリエイティブとはどのように生まれるか、ということをまざまざと見せつけられる。数々の出演者の中でも、山本寛斎、高橋靖子が群を抜いてチャーミング。そして、言葉が重い。まったく軽くない。道を切り開き世界を驚かせてきたクリエイターというのは本当に素敵だ。
映画『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』公式サイト
目に見えるもの、耳で聞こえるものは、ときに世界を狭めてしまう。これは、もっと感覚的に、もっと衝動的に生きればいいのだと、そんな風に背中を押してくれるような青春映画だ。自我の芽生えも、性の目覚めも、それは決して、論理や理屈ではなく、言葉で説明できるものでもない。そして、人生においてほんとうに美しい瞬間、大事なことというのはそういうものなのだ。
例え、運命というものが本当に決まっているとしても、それは決して本人の望み通りでないだけでなく、適切な道へと導かれるものでもない。誰もが「寅さん」として認識している狂気の役者が、もしも「男はつらいよ」に出会わなかったらとしたら…と思わずにはいられない人物伝。芸能というのはまこと、幻想を与え、幻想に生きる世界なのだ。なんだかとても哀しい。